風営法解説ページ
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法、風適法)
風営法解説
1. トップページへ

リンク
行政書士雨堤事務所

行政書士雨堤孝一事務所

大阪市北区梅田1丁目1番3号
大阪駅前第3ビル1201

TEL:06-6344-3481
FAX:06-6344-3482
contact@amazutsumi.jp

ゲームセンター営業における10%ルールに関して

10%ルールとは

ゲーム機等を設置した営業を行う場合は法2条1項8号となり風俗営業許可を取得する必要があります。しかし大きなレストランの片隅にゲーム機を1台だけ設置しているような営業はゲーム機営業としての外形的独立性が著しく小さく法的規制の必要が小さいと考えられています。
そこでゲーム機設置部分を含む店舗の1フロアの客の用に供する部分の床面積に対して客の遊技の用に供される部分の床面積が占める割合が10%を超えない場合は当面問題を生じないかどうかの推移を見守る事とし風俗営業許可を要しない扱いとすることが、風営法の解釈運用基準に示されています。
この事を「10%ルール」とか「シングルロケ」等を呼ぶことがあります。

このルールにより飲食店の片隅にだけゲーム機の設置を行う場合は風俗営業許可の取得が不要となります。ただ、風営法の対象外にされるわけではなく、許可が不要ではあるものの、風営法2条1項8号の営業を行う者となり、一部の規制を受ける事になります。
このルールは風営法や施行令、施行規則に規定されているものではなく、警察庁生活安全局から出されている「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準」に示されているに過ぎず、またその中でも今後一切許可が不要と示しておらず、「・・・当面問題を生じないかどうかの推移を見守る事とし風俗営業許可を要しない扱い・・・」となっており、今後該当する営業において風営法違反行為やその他の犯罪等が多発する様な場合はこのルールは無くなる可能性もあり得るとされています。特にゲーム機営業は賭博行為等の防止が目的の大きな部分である事から、ゲーム機を用いた賭博や遊技の結果に応じた景品提供行為事案が増えるとこの可能性は高くなるとされています。
また、元々このルールはレストランや喫茶店の中において片隅に1台程度のゲーム機を設置した場合に適用されるものとされていますが、最近ではダーツバー、ポーカーバー、シュミレーションゴルフバー等がこのルールを適用して許可を要さない営業を行うケースが増えています。本来の考え方では飲食が主の部分を占める営業で従の部分でゲームを行う事でしたが、ダーツバー等においてはゲームが主で飲食等が従になってり、主従が逆転しているとの見解も出ています。
なお、これに該当する場合も許可を取得する事は可能です。

1フロアの客の用に供する部分の床面積とは

・1フロア
雑居ビル等で1つのフロアに複数の店舗がある場合は、フロア全体を指すのではなく、当該店舗内のみとなる。
・客の用に供する部分
店舗全体から調理場、カウンターの内側、レジの内側、事務室等の従業員側スペース及びエントランスやトイレ洗面等の通常の営業スペースと完全に区画されている部分を除いた部分となる。

客の遊技の用に供される部分の床面積とは

ゲーム機の直接占める面積を3倍した床面積で計算するのが原則であるが、1台あたりを3倍した値が1.5平方メートルに満たない場合はゲーム機1台につき1.5平方メートルの床面積が遊技の用に供される部分の床面積となり、どんなに小さなゲーム機を1台だけ設置する営業でも客の用に供される床面積が15平方メートルに満たない場合は許可が必要となる。
この計算方法の例外として、ドライブゲームや飛行機操縦ゲームのようなコクピット型のゲーム機に関しては、そのゲーム機の中に客が入って遊技を行うため、ゲーム機が直接占める面積がそのまま遊技の用に供される面積となる。
デジタルダーツ機に関してはダーツマシン×3倍ではなく、(ダーツマシンの幅とスローラインの長さの長いほう)×(スローラインからダーツ機の奥までの距離)の値が遊技の用に供される面積となり、一般的なデジタルダーツの場合であれば1台につき2.1〜2.3平方メートル程度となる。
シュミレーションゴルフに関してはネット等によりスペースが区画されている事から、その区画内の面積が遊技の用に供されるスペースとなる。但し、複数名でプレーを行う為にそのスペースに隣接してソファー等を設置し他のプレーヤーの待ち場所として設ける場合はその面積も加算する事になる。

この営業に関する規制

10%ルールにより許可を要しない営業を行う者は法2条2項に定める「風俗営業者」には該当せず、法12条〜法21条に定める風俗営業者に対する規制の適用は受けません。(営業時間の制限、照度の規制等)
しかし、法12条〜法21条は「風俗営業者は・・・」で条文が始まっている事に対し、法22条は「風俗営業を営む者は・・・」、法23条2項及び3項には「・・・同項第8号の営業を営む者は・・・」とされており、この10%ルールにより許可を要しないものでも法22条及び法23条2項及び3項の規制を受ける事になります。

この営業に適用される ・客引き及び客引き準備行為を行ってはならない。(法22条1及び2号)
・18歳未満の者に接待をさせたりダンスの相手をさせてはならない。(法22条3号)
・午後10時から日出時までの時間に18歳未満の者に客に接する業務をさせてはならない。(法22条4号)
・午後10時以降に18歳未満の者を客として立入らせてはならない。(法22条5号)また、大阪府の風営法施行条例により16歳未満の者は午後7時以降営業所に立入らせてはならない。また、各自治体の条例により詳細な規定がある場合がある。
・20歳未満の者に対し酒やたばこを提供してはならない。(法22条6号)
・遊技の結果に応じた賞品を提供してはならない。(法23条2項・景品提供の禁止)
・遊技の用に供する球やメダルを営業所外へ持出させること、球などを客のために保管したことを表示する書面を客に発行することは行ってはならない。(法23条3項)

大会等を行う場合に関して

10%ルールにより許可を要しない営業を行う場合で店内に設置してあるゲーム機(デジタルダーツ機、アミューズメントカジノの設備、その他ゲーム機)を用いてハウストーナメントや通信対戦の大会(アミューズメントカジノの場合はゲームそのもの)等を開催する場合で、その開催時間帯が深夜(午前0時から午前6時)に行われ店内において酒類の提供が伴えば特定遊興飲食店営業に該当する事となります。しかし、大会等を行いゲーム機を使用させる営業で特定遊興飲食店に該当する場合は10%ルールが適用されなくなりますので、必然的に風俗営業許可が必要となります。(風俗営業に該当した段階で特定遊興飲食店の許可対象外)
よって、深夜帯におけるゲーム機を用いた大会等は酒類の提供を行わない又は風俗営業の営業延長時間帯(都道府県条例による)を除き、原則として行う事ができません。これらを10%ルールの基準に基づき風俗営業許可を受けず行った場合は風俗営業の無許可営業となります。

営業を行うにあたり

10%ルールにより許可を要しない営業を行う場合は届出等の義務も生じない事から警察等に対する手続等は発生しません。しかし、ゲーム面積がギリギリ10%以下の場合等は警察等に無許可営業の疑いを持たれるケースもあります。その場合警察等による調査として警察官が店内を測定する事があります。その調査により許可を取得していない状態で万が一10%を超えていた事が発覚すれば風営法の無許可営業となり逮捕される事になります。
この営業を始めるにあたっては風俗営業許可を取得する際と同等の面積計算を確実に行い10%に満たないかを確実に確認し、その図面や計算根拠等は書面化し警察等に説明を求められた際には提示出来る状態にしておく事が望ましいです。




大阪 行政書士雨堤孝一事務所

Copyright (C) 2010 風営法解説All Right Reserved.